アダルトチルドレン(AC)とは

こんにちは。
心理カウンセラーの田山です。

突然ですが、みなさんはアダルトチルドレン(AC)という言葉を知っていますか?
今回はこの「アダルトチルドレン」について迫っていこうと思います。

|アダルトチルドレン(AC)とは

アダルトチルドレン(AC)というのはアドラー心理学の用語ではないですが、昨今、こういったご相談も増えてきています。

ここではアドラー心理学からいったん離れて、一般的に言われているアダルトチルドレンに関する解説をまずさせていただきますね。

アダルトチルドレンというのは、自分の子ども時代に主に親との関係で何かしらの問題があった、フロイトさん的に言えばトラウマ(心的外傷)を負った人を指すと言われています。

つまり「人には中々言いずらい問題を抱えながらも一生懸命に生き抜き、大人になった人」です。

子ども時代のトラウマ的体験として例をあげていくと、以下のようなものがあります。

・毒親
・機能不全家族
・原因論的思考
・親がアルコール依存症
・親が薬物依存症
・親がセックス依存症
・親がギャンブル依存症
・家庭内で身体的な虐待
・家庭内で精神的な虐待
・家庭内で性的な虐待
・ネグレクト(育児放棄)
・家庭内の不仲、対立
・生活困窮
・子どもへの過剰な期待

このような体験を子ども時代に経験していると、成人した後も対人関係において問題を抱えやすくなり、生きづらさを感じやすいと言われています。ここからさらに拗れると、精神疾患に繋がっていくこともあります。

|アダルトチルドレン(AC)チェックリスト

みなさんは以下のようなことを感じたことはありませんか?
統計処理され、科学的論文に掲載されたものとして「アダルトチルドレン尺度」がありますので、もし良かったらどのくらい当てはまるかチェックしてみてください。

私は正しいと思われることに疑いを持つ。

私は最初から最後まで、ひとつのことをやり抜くことができない。

私は本音を言えるようなときに嘘をつく。

私は情け容赦なく自分を批判する。

私は何でも楽しむことができない。

私は自分のことを深刻に考えすぎる。

私は他人と親密な関係を持てない。

私は自分が変化を支配できないと過剰に反応する。

私は常に承認と称賛を求めている。

私は自分と他人は違っていると感じている。

私は過剰に責任を持ったり過剰に無責任になったりする。

私は忠誠心に価値がないことに直面しても、過剰に忠誠心を持つ。

私は衝動的である。行動が選べたり結果も変えられる可能性がある時でも、お決まりの行動をする。その衝動性は、混乱や自己嫌悪や支配の喪失へとつながる。そして混乱を収拾しようと、過剰なエネルギーを使ってしまう。

アダルト・チルドレン特性と対人関係でのストレスの自覚の程度との関係-看護学生と他学科学生との比較」(笹野、塚原 1998)

はい(2点)、どちらでもない(1点)、いいえ(0点)で合計し、12点以上の方はアダルトチルドレンに該当する可能性が高いです。

|アダルトチルドレン(AC)のタイプ

アドラー心理学は一人ひとり全く違うものであると考える点から、タイプ分けを好んでしませんが、一般的なタイプ分けがありますので参考までにご紹介させていただきます。

①英雄
優等生、いい子、しっかり者、頑張り屋さんというように見られることがあります。勉強やスポーツで良い成績や評価をもらうことを第一としていて、そうした努力は自分のためではなく親の期待に応えるために、もしくは家族の雰囲気を悪くしないための消極的な動機が背後に隠れていたりします。

②生贄
不適切な問題行動を起こすことにより、英雄とは反対に、自らが「家族機能が不全である原因」であると「演出」します。

③いない子
家族とのコミュニケーションを諦めている部分があります。家族の中での存在を消し、いない子どもとして、ひっそりと気配を感じさせずに生きていこうとします。家の中でもいつも一人で孤独にいます。

④ピエロ
家族の険悪な雰囲気を避けるために、自らが冗談を言ったり、面白いことを言って笑わせたりして明るい雰囲気を作ろうとします。明るい性格に一見すると見えますが、人の表情やその場の雰囲気を過剰に察し、どうすれば険悪な雰囲気にならないかと常にビクビクしていたりします。

⑤世話役
うまく機能しない家族を、自らが世話役となり、親の役割を引き受け支えようとします。しかしその様は見方によっては自虐的、自己犠牲的で、いつも自分のことは後回しになってしまいがちです。

|アダルトチルドレンが抱える生きづらさ

ここまで、一般的に言われているアダルトチルドレンの解説をしてきました。アダルトチルドレンというのは今でこそ、その言葉が割と浸透してきましたが、勘違いしてはいけないのは医学的な病名ではないということです。

病名ではないということは病気でもありません。

しかし、一般にアダルトチルドレンと言われる方が抱える問題は、放っておけば二次的な問題につながっていくことも少なくありません。

まず一つ目は対人関係の問題。

友人関係において上手くコミュニケーションを取っていくことが難しく、いつもケンカになって最終的に孤立してしまうかもしれない。新しいコミュニティに入ることが怖くなったり、そもそも人とコミュニケーションを取ることに抵抗を覚えることもあるかもしれません。

職場などでは同僚や上司との関係が上手くいかず、いつも怒鳴られターゲットになりやすかったり、職場に馴染めず転職を繰り返すなどもあったりします。転職を繰り返しているうちはまだいいですが、そのうち心が挫け、職場の対人関係に対して勇気を持てずうつ状態になることも少なくありません。

恋人や夫婦関係では、小さい頃に自分が受けた教育や環境でのコミュニケーションを無意識にパートナーにしてしまい、DV、依存などの問題が起きて、付き合っては別れ、付き合っては別れを繰り返すこともあります。子どもができれば、虐待的なコミュニケーションを取ってしまう可能性もあります。

そしてこれらの対人関係の問題が拗れ、自分のキャパシティをこえると二つ目の問題が出てきます。

二つ目は精神障害です。

精神に限らず、ストレスにより体の器官に異常が出たり、もしくはうつ病や対人恐怖、統合失調症、不安障害などの様々な精神疾患にもつながってきたりします。

そうなると社会生活に支障をきたし、生活が困難になる方も少なくありません。

しかし、アダルトチルドレンの方が抱えている問題は改善することもできます。現在、生きづらさを抱えている方は諦めずに希望を持っていただけたら私は嬉しい。

カウンセリングで行う心理療法の中で、一緒に自分と向き合い、より建設的な捉え方、コミュニケーションを学んでいくことで、生きづらさが改善していきます。

|アダルトチルドレンを克服していく方法

アダルトチルドレンを克服していく方法を紹介させていただきます。

まず、アダルトチルドレンの方が抱えている問題が拗れ、精神障害などを引き起こしてしまった場合は、まず専門の医療機関での受診を薬物療法が症状に対して有効です。

そしてもう一つはカウンセリングや心理療法です。

薬物療法というのは脳から発せられる異常なシグナルに直接働きかけ、その場に起きてる症状を抑えていくという、いわば対処療法です。

実はこれでは根本的な改善にはなっていきません。根本的な改善をするためには心理学的なアプローチが必要不可欠なんです。

カウンセリングや心理療法では主に、1)小さい頃の記憶に迫っていき、2)現在の問題とのリンク、3)小さい頃の記憶の書き換え、4)より建設的な生き方を学ぶの4ステップを行います。

また、カウンセリングや心理療法は1対1が基本ですが、そこの枠組みからグループセッションに参加していくことも効果的な方法です。

様々な悩みや育ってきた環境を持つ仲間が、お互いに自己開示をしていき、お互いを勇気づけをしていくことで、心の傷が癒えたり、また一歩を踏み出す勇気を取りもどせたりします。

|まとめ

冒頭でもお話しましたが、アダルトチルドレン(AC)というのはアドラー心理学の用語ではありません。今回は一般的に言われているアダルトチルドレンの解説、考え方を主にお話させていただきました。

そしてアダルトチルドレンというのは病名でもなければ病気ではありません。

着目すべきは、「アダルトチルドレン」という名前ではなく、その人それぞれが抱えている環境に対し、どういったあり方で、どういったコミュニケーションを取っているかだと私は考えています。

そこをしっかり見極めるために過去の小さい頃の記憶なども参照しながら、その人に合った、より幸せに生きていくための方法を一緒に考え、学んでいくことだと思います。

アドラー心理学で考えるとアダルトチルドレンはそんなに複雑なものじゃないし怖くない。

だから安心してほしいんです。

一般的な考え方は、過去の小さい頃の環境のせいで今現在、生きづらさを抱えているんだという、「原因に対する結果」であると考えますが、アドラー心理学は違うんです。

アドラー心理学は常に前を向いています。

今抱えている問題は、「実現したい未来、回避したい未来に対する手段」であると考えるんです。

「目的に対する手段」

もしその現在使っている手段がうまくいっていないのなら、新しい方法を学べばいい。

アドラー心理学は常にシンプルなんです。

どうか自分の人生は必ず幸せになれると、希望を失わずに前を向いてほしいなと思います。

あなたの明日はきっとよくなる。

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