既婚者を好きになってしまう女性の3つの心理と解決策。

いけないと分かっていてもなぜか既婚者ばかりを好きになってしまう。
パートナーがいる人に好かれてしまう。
そんな自分とはさよならしたい。
『既婚者を好きになってしまうお悩み』に心理学の面から迫っていきます。

アドラー心理学ではどんな行動や症状にも『原因』ではなく『目的』を考えます。
今回の場合、『既婚者を好きになってしまう』行動には、本人が意識しないところで実は自分にとって、とてもメリットのある「目的」が存在しているんです。
つまり既婚者を好きになってしまった方が本人にとって何かと『便利』なわけです。

アドラー心理学では人生に誰しもが直面する課題が3つあると考えます。

1.仕事の課題
2.交友の課題
3.愛の課題

この3つのうち、恋愛や結婚は3つ目の「愛の課題」にあたります。
この3つの課題は1から3にかけて順に難しくなっていき、「愛の課題」は一番難しい。
その理由は、人生における様々な課題に対して1人ではなく『2人』が一つとなって取り組んでいかなくてはいけなくなるからです。

生まれた土地や育った環境、ものの考え方など全く違う人間同士がお互いに協力し合い、人に、地域に、そして社会に貢献していくことは中々難しいものです。

恋愛や結婚ってとても素敵なことなんだけど、小さい頃や思春期などに恋愛や結婚に対しての勇気をまわりからくじかれてしまうと、その出来事の受け方によっては愛の課題を逃れる方法として『既婚者を好きになってしまう』という手段を身に付けることがあるんです。

どういうことか。
考えられる過去の出来事・目的などとともに詳しく見ていきましょう。

1.結婚に対してネガティブな印象がある

まず『既婚者を好きになってしまう人』の多くは、深層心理に結婚や恋愛に対してネガティブな印象を持っていることが多いです。

例えば小さい頃から両親の仲が悪く結婚に対して良い印象を持っておらず、夫婦仲での苦労を目の当たりにしてきたとか、きょうだいがいる方では、自分以外のきょうだいがあまりに幸せな結婚生活を送れていて、自分にはできる気がしないとか。この他にアドラーは過去の恋愛を他人にからかわれたような出来事もその一因であろうとも言っています。

2.自分に強い劣等感がある

これも大きな理由の一つとして挙げられます。

自分でそこまで意識していなくても、実は性格や容姿などに劣等感を持っていて、「どうせ私は結婚できない」「付き合っても長続きしない」などの考えを心のどこかに抱いていたりします。
でもこういった考えや劣等感は本人に聞いたところで「そんなことない」と言ったり、自覚がなかったりします。
それにも理由があって、劣等感に対して人は何かしらの形で克服を目指そうとするのですが、それが健全な克服の方向に向かわないと、自分の劣等感に知らぬ間にフタをして、その上に自分の中で正当性のある理由を積み上げていくんです。
自分の中で正当性のある理由はかなり権力がありますから、いつしかフタの中身は忘れ、フタをしていたことすら忘れ去ってしまうのです。

今回のテーマでいう「正当性のある理由」は、まさしく『既婚者を好きになってしまう性格』と言えるでしょう。あくまで「自分の中でのもっともらしい理由」ね。

3.実は結婚をしたくない

このケースに多い「目的」としては『既婚者に恋をすれば結婚をしなくて済む』という点です。

前項でも挙げたもろもろの理由も含め、愛の課題に対する「勇気」が不足しているため、結婚に対して心から踏み出せない、でもそうは思われたくないから恋はする…。
アクセルを踏みながらブレーキを踏んでいるような状態ですね。

また今回のケースに限らず、遠距離の人とばかり付き合ってしまう人や、2人の間に何かしらの障害があるなど、困難な恋愛が多い人に共通する「目的」でもあります。

アドラーは著書の中でこう言っています。

こうした関係を経験する女性は、「これが愛なのだ」と自分に言い聞かせます。厄介な愛を選んでいる状態は、愛や結婚を最後までやり抜く気がないことを疑わせます。

「なぜ心は病むのか」アルフレッド・アドラー著  (P29より)

でもこれって希望を持てると思うんです。
「なんでいつもこんな恋愛ばかりなんだろう」と悩む女性は、そういった星の元に生まれたわけではない、そういう運命なのではない、ということです。
自分でそんな恋愛ばかりを受け入れる選択をとっていただけ。
だから変えられるんです。

4.どうすればいいか

ここまでアドラー心理学から見た理由や目的を見てきましたが、この悩みを解決するにはどうしたらいいでしょうか。

ここからは心理カウンセラーである私の意見です。

私は恋をしてしまう気持ちに「悪」はないと思います。
それ自体はとても素敵なことだと思うんです。
だから好きになってしまったのならしょうがないし、ただ単純に既婚者に恋をするのをやめなさいとも言いません。
私がまず伝えたいのは、とにかく『自分に自信を持って』ということです。
根拠はいらない。
無条件に自分を信じる、好きになっていいと許可を出してあげてほしい。

過去に結婚や恋愛に対してネガティブな思い出があったとしても、それらは所詮まわりの人の世界の中で起こった出来事であると思いなおしてほしいんです。

親の夫婦仲に関しても、それはあくまで両親がたまたまそうだっただけで自分の問題ではありません。
恋愛をからかわれたとしても、それは周りの人の勝手な主観・価値観で反応されただけであって、自分の問題ではありません。

それらの過去は「今」の『既婚者を好きになってしまう自分』とは実は関係がないんです。だから過去の他人の人生は放っておいて、これからの『自分の恋愛・結婚』を楽しんでほしいと切に願います。自分を受け入れることができたら、きっと自然と恋愛も結婚もうまくいくから。

自分を受け入れられたら、後は自由にやってみてください。
できれば人に迷惑をあまりかけない方向で自由にやってね。

とはいえ、長年の行動パターンは頭の中で思ったくらいでは中々変わらないのも事実です。そんな人は、とことん、そういった恋愛をやりつくしても良いかもしれない。とことんやればいつか「本気でこの人と!」となるかもしれないしね。何かを変えるには知識よりも体験が一番です。

ただ「とことんやってみる戦法」をとるのであれば、それに伴う色々な責任・結末を引き受ける覚悟は決めておいた方がいいですよ。それが自由の条件です。

さて、いかがでしたでしょうか。

誰でも、何でも、成し遂げることができる。
私の好きな言葉の一つです。
どうか心配しないでください。
あなたは目の前の課題を十分に乗り越えるだけの勇気をすでに持っています。
臆せず一歩を踏み出してみてください。
最後まで読んでくださってありがとうございました。

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