第6回あさおアドラー心理学勉強会

すっかり振り返りを書くのを忘れておりました。
今日は、前回3月5日分のASAO ADLER STUDY あさおアドラー心理学勉強会の振り返りをしようと思います。内容は「社会統合論」と「エピソード分析」について。

|前半のテーマについて

ASAO ADLER STUDY あさおアドラー心理学勉強会では前半・後半に分かれておりまして、前半をアドラー心理学の理論の解説、後半を実践のためのワークを行っていく形式となっております。

今回の前半部分の理論の解説のテーマは「社会統合論」について。

これ、以前は「対人関係論」と言われていましたね。何となく世界の論調が、昔のアドラー自身が使っていた言葉に、そして原点に戻りましょうといった流れになってきたようで最近では「社会統合論」と名前を変えたようです。

英語では「Social embeddedness」といいまして、発音はソーシャル・エンベッデッドネスといういかにも躓きそうな名前です。

このエンベッデッドというのは「組み込まれた」というニュアンス。
私たち一人ひとりは社会に組み込まれた存在であるということです。例えて言えば個人というのは大きなモザイク画の一片のタイルで、そのタイルだけ抜きだしてみてもただの色のついた石ですが、これが大きな枠組みに組み込まれることで、はじめて一つの大きな絵として、その一部を担う意味を持たされて成立します。

つまり私たちは常に人と人とのかかわりの中で互いに影響しあいながら生きる存在であるということです。

自分の行動は相手だけでなく第三者以降へも波紋のように影響を与えていくし、またどこかの個人の行動が知らず知らずのうちに自分に影響を与えていくのです。

だから「自分だけ」という考えは難しいんです。
いつも「相手」がいて「みんな」がいる。

自分の行動は相手にとってどうだろう、みんなにとってどうだろう、これを考えていきたいんです。

ここまで来ますとアドラー心理学の思想である「共同体感覚」の説明へとグラデーションのように移り変わってくるのがこの「社会統合論」の面白いところでもありますね。

|エピソード分析の続き

後半のワークは前回に引き続きエピソード分析をおこないました。
エピソード分析はアドラー心理学のカウンセリングでも用いる一つの技法ですね。

前回、時間があまりなかったのと中々に難しい問題でしたので終わりませんでしたが、今回はしっかりと最後まで行けたかな。

第5回の時の振り返りのブログでも少し書きましたが、今回は抜き出す会話を変えて再挑戦しました。

|「権力争い」が起きる前に注目

実は前回、中々解決に至るプロセスが考えづらかったのはおそらく会話のパターンが「権力争い」に入っていたんですね。

「権力争い」というのはこれもアドラー心理学特有の考え方ですが、どちらが上か下か、どちらが正しく間違っているか、譲るか譲らないかなど、勝ち負けを争ってしまう状態です。

これに陥ってしまいますと、もう当初の目的がどこへやらとなってしまう事が多いので埒が明かないんです。

この権力争いに入る前の会話を抜き出しますと、割と代替案を考えやすかったりします。

|どこを抜き出しても目標は同じ

アドラー心理学では自分の仮想的目標、相手にこう言ってもらいたい、こうしてもらいたいというのを考えるんですが、一つのエピソードは常に同じ仮想的目標へと向かって行動を起こしていくため、この目標は抜き出す会話の場所を変えても変わらないんですね。

ただ前項で触れたように、解決のしやすさは抜き出す場所によって変わってきます。

|その場は何ともできないこともある

問題を分析して代替案を探していくと、必ずしも自分の希望がそのまま叶うとは限りません。協力的な代替案が見つかったとしても、状況によりその場は何ともできないことだってあります。

ただそれでもできることはあって、例えば予防策を一緒に考えるとか、直接ではなく間接的に再発を防止する方向へ持っていくこともできますし、考え方によっては相手と協力的に今後の事を検討することだってできるわけですね。

だから広い視野で、長い目で物事を考えていきたいんです。

アドラー心理学は目の前の問題をとりあえず解決するのではなく、色んな出来事を通して人間的な成長を目的とするため、その場はひとまず結末を引き受けるということも時にはあります。アドラー自身、「永遠を眺めるような目で物事を見る」と言ったり、「失敗から少しずつ学んでいく」とも言っています。

上手くいかない状況を経験するというのも、長い目で見た時に必ず自分のためになると考えたいんです。

諦めず、挫けず、そしてそういった経験も引き受ける勇気をもって、どっしりと構えていきたいですね。

|まとめ

大分内容もマニアックになってきましたかね。
ASAO ADLER STUDY あさおアドラー心理学勉強会はこってりアドラーです。

この振り返りブログはもしかしたら勉強会に参加していない方には「なんのこっちゃ」と分かりにくい内容の部分があるかもしれません。(特にエピソード分析の部分)

ここは個人情報も含まれてくるので、どうしても内容が分かりづらいものになってしまうのですが、そこは何卒ご容赦いただけたらと思います。

気になる方はぜひ一度、勉強会に参加していただけたらなと思います。

お問い合わせでも「途中からの参加で理解できますか?」などはよくご質問頂きますが、初めての方でも分かるようにかみ砕いて、でも本格的なアドラー心理学をお伝えしていきます。

現在いるメンバーの方々も、みなさんアドラー心理学が初めての方ばかりです。みなさんとても素敵でフレンドリーな方々で、とてもアットホームな勉強会ですよ。

みなさんのお越しをメンバー一同、心よりお待ちしております。

ASAO ADLER STUDY あさおアドラー心理学勉強会

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