人を好きになれない悩みを解決する3つの考え方。

友だちが欲しい。
彼氏が欲しい。
彼女が欲しい。
そう思っているけれど、人を好きになることができない。
こういったお悩み、よく聞きます。
どうすればいいかを考えてみましょう。

私の専門は個人心理学(アドラー心理学)です。
この観点からお悩みを考えてみたいと思います。

1.「なれない」のではなく「なりたくない」。

アドラー心理学では、人の行動にはすべて「目的」があると考えます。
「人を好きになれない」というのは、他の心理学では過去にさかのぼり、過去における何かの原因を見つけ、そのために「人を好きになることができない」と結論付けることが多いです。

しかしアドラー心理学では過去の出来事を重視しません。
様々な状況のストーリーを今は考えず、シンプルに言うのであれば「好きになれない」人は「好きになりたくない」深層心理が隠れています。

目的をもう少し探っていけば、それは「傷つきたくない」とか「裏切られたくない」とか「人と一緒に生活したくない」とか「自分の素を見せたくない」ためなど、色々出てくるかもしれません。

だけど人というのはこういった行動の「目的」を日常的には意識することができないんです。だから表面上は「違う!」と思っていても突き詰めると意外とシンプルなことに驚きます。

人は自分に引け目を感じていることに対して無意識にもっともらしい意味づけをして、あたかも自分は「しない」のではなく「できない」と自己決定しているんです。ある種の防衛本能ともいえるかもしれません。

2.すべては自分が決めることができる。

アドラー心理学の特徴として「自己決定性」というものがあります。

これは例えば、とても酷い親の元に育った過去があったとしても、その子どもが非行に走るか、反面教師に明るく生きていくかは、過去の出来事によって決められるのではなく、その時その時の「自分」が決めることができるんです。

「人を好きになれない」という悩みをお持ちの方は、少なからず過去に何かしらのネガティブな思い出が確かにあるのかもしれない。
そしてネガティブな思い出と現在を結び付けて「人を好きになれない自分」を作っている可能性は十分にあります。

でもそれは不可抗力のように過去によって作られたのではなくて、その時その時の自分が「そのような自分になる」ということを選んできたんです。

人は性格や感情に支配されていると思われがちですが、人が性格や感情を支配して、選択して、使っているんです。

あなたは元々「人を好きになれない性格」なのではなく、自分でその性格を「使っている」だけ。だからあなた次第で自分を変えることができるんです。

3.「自己受容」と「貢献」と「信頼」。

ではどうすれば「人を好きになれる」のでしょうか。

全員に当てはまるわけではありませんが、「人を好きになれない人」に多いのは、自分は大した人間ではないと思っていたり、劣等感が強く、自己肯定感が低い傾向にあります。

こうなるとあなたはいつの間にかネガティブを発見する達人になってしまっているわけです。それは自分に対しても他人に対しても、また世の中の様々な出来事に対しても。

これだといくら人を好きになろうとしても、自分の嫌な部分を見せたくないし、人の嫌な部分も見つけてしまうし、人間関係が上手くいきません。
まずは「ありのままの自分」を受け入れることをしてほしい。

これが『自己受容』です。

具体的に何をしてほしいかというとシンプルです。
・悪口を言わない。
・ネガティブな側面を見つけたらその2倍以上ポジティブな面を見つける。
・自分の短所を別の言葉で長所にしてみる。
・できなかったことではなく、できたことをたくさん見つける。
・完ぺきではない自分にOKを出す。

シンプルでしょ?少しずつでいいからトライしてみてください。

次に「人を好きになれない人」は、自分が相手にしたアクションに対して、相手から返ってくるリアクションを恐れてしまいがちです。
これには家庭環境なども関係してきているのですが、これまたやることはシンプルです。
「ギブ・アンド・テイク」ではなくとにかく、あなたから「ギブ・ギブ・ギブ・ギブ」してください。

これが『他者貢献』ですね。

よく人は他人に何かを施す時に、見返りを求めてしまいがちです。
でもこれって結局ビジネス的な取引でしかないんです。
「私がしたから、あなたもしてね」これではよい人間関係は作ることができません。

見返りを求めず、あなたからいろんな人にたいして、「あなたができる貢献」をしていってください。これを積み重ねていくと「相手から喜ばれる嬉しさ。必要とされている自分。役に立てる自分。」が段々と意識に定着してきます。
もちろん、毎回喜ばれるとは限りません。中には厚かましく感じる人もいるかもしれませんが、世の中いろんな人がいますから気にしない。そう思われてもそれは失敗じゃない。

あなたからどんどん『与えて』ください。

そして貢献を続けていけば、当然中にはあなたを裏切ってくる人もいるかもしれません。
それであなたが怒りを感じてしまったならきっとそれはまだ「信用どまり」だったのかもしれません。つまりあなたの貢献はまだ見返りを求める「ビジネス的な取り引き」だったと言えるでしょう。

相手からの良いリアクションへの期待は一切捨ててください。
裏切られてもいい、どう思われてもいい。無条件で相手を信頼してほしいんです。

これが『他者信頼』です。

「人を好きになる」というのは、相手がこちらに対する態度も良くないと中々好きになれませんね。でも人が自分に対して好意的な態度をとってくれるのを待っていてはいつまで経ってもあなたは人を好きになることはできないでしょう。

だからあなたから働きかけないといけないんです。

自分を受け入れたら、
積極的に貢献してみてください。
積極的に信じてあげてください。

人間は機械ではないので一瞬で変わるようなことは残念ながらないですが、これらを積み重ねていく中で、必ずあなたの「人を好きになれなかった性格」は変化が起きてきます。
行動の仕方や、考え方、物事の捉え方、価値観など、みるみると変わってきます。

自分にはとてもじゃないけどできないなんて思わなくて大丈夫です。
できる。
失敗も成功のためのデータです。
あなたの行動が人生を変えていきますよ。

ご質問、ご相談あればお気軽にご連絡くださいね。
応援しております。

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