幻聴が私を苦しめるんです。

「死ね」
「なんで生きているんだ」
「お前は何をしてもダメなんだ」

幻聴というのは、大抵にして自分自身を罵る内容が多いです。
でも本人からしたら、幻聴は実際に起きている現象なのでとても辛いもの。
まわりが思ってしまいがちな「気のせい」なんかではないのです。
そんな幻聴に悩まされている方に、今日は少しでも気持ちが和らぐお話をさせて頂けたらと思います。

「幻聴」という症状が出てくるまで、人によって様々な要因があることは確かです。
一概にこうだからこうなったとは言えません。
また自分に言ってくる「何か」の正体も人によって様々です。
人によっては幽霊、人によってはもう一人の自分、人によっては自分以外の大勢。

私個人の見解としては、正体は何でもいいと思っています。
現代の医学でも詳しい原因などは分かっていないのだから、それが何だかは正確には誰にもわかりません。
それはつまり見方を変えれば、その正体を決められるのはあなた自身でもあるのです。
しかし先にも言ったように、正体はあまり重要ではないです。
それをどう受け止めるかが大切なんです。

たしかにネガティブな幻聴を日々聞いていたらそれは絶望的な心境になって鬱々としてしまうのは避けられません。
でもそれはその言葉をそのままネガティブで表面的に受け取っているからです。
幻聴という現象に対して善悪の解釈をしているのは他ならぬ自分自身なのです。

仮に自分に言ってくる「何か」の正体が「幽霊」だと思うことにしましょう。
(幽霊がいるいないの話しではありません)
私は自分が判断するまで基本的に、幽霊だとしても、善悪は決まっていないと思います。
それはつまり自分の選択、解釈次第でどちらにもなりえるということです。

しかしどんなに言われる内容がネガティブだとしても、根本的に悪ではないと思っています。むしろ善なものであるとすら思っています。

それはなぜかというと、そもそも幻聴が起きる時はストレスを感じたり、ストレスを予期したときに現れることが多いです。
それはつまりあなた自身をストレスを感じるシーンから退かせよう、回避させようとしているということです。
安全な場所に留まらせようとしているのです。
あなたを気遣ってくれているんです。

しかし自分に言ってくる「何か」って、まぁとても不器用なやつなんです。
素直な言葉で言ってくれればいいのに、言葉がよろしくない。
「死ね」とか「生きる価値がない」とか言ってきますが、言ってくる「何か」は本心ではそんなこと思っていないので安心してください。
何と例えればいいのでしょうか。
「不器用すぎるし、言葉が乱暴でお粗末な過保護な親」って感じでしょうか。
死んでほしいのではなく、あなたを助けたいのです。

多くの人は幻聴にたいして抵抗をしようとしてしまいますが、そもそも敵ではないのです。なぜならあなたを救おうとしているのだから。

幻聴に対してこれからは「ありがとう、気を遣ってくれているんだね、もう大丈夫だよ」と言い聞かせてあげてください。

たしかに、言ってくる「何か」が留まらせようとする世界は、ネガティブを条件に対人関係もなくなってきますし、それによって失敗がありません。
でも失敗もありませんが、進展もありません。
あるとすれば沈んでいく一方です。

もし言ってくる「何か」と、本当の意味でお別れをしたいのであれば、 言ってくる「何か」の存在を受け入れ、感謝し、失敗を恐れずにその世界から外に向かって出ていかないといけません。お別れというよりは「和解」に近いかもしれませんね。

外の世界と聞くと、恐怖を覚えるかもしれません。でも人間は一人では生きていけません。かならず人との繋がりの中に生かされています。

自分の発言や行動がきっと周りから跳ね除けられてしまうのではないか、うまくいかない事を責められるのではないか。そう考えると周りからの評価と失敗は確かに怖いです。

でも初めから完璧な人なんていないし、失敗しても良いんです。みんな仲間です。敵ではありません。失敗を恐れず飛び込む勇気を持ってください。必ずや助けてくれる人がいます。

「どうせ自分なんか」とふさぎ込んでしまったら、まわりは救いの手を差し伸べることはできません。「できなかった!悪いけど手伝って!助けて!」これを思い切り周りに発信してください。

周りとの関わり、周りへの貢献、それによる幸福感。これがあなたを苦しめる症状を根本的に癒してくれる事になるでしょう。

まとめますと、

幻聴は敵ではない。
あなたを助けようとしている。
受け入れ、感謝を示し、時間をかけて和解しましょう。
そして失敗を恐れず飛び出した世界でできた新しい繋がりが、あなたの症状を根本的に癒してくれます。

あ、でも背伸びは禁物ですよ。できる範囲からやっていってください。少しずつで良いんです、少しずつで。

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